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FOMC 6月の振り返り

投資

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こんにちは、当ブログをご覧くださりありがとうございます。
投資と受験(子育て)について発信している弾正少弼です。
(投稿2026年6月)
今回は、アメリカ FOMC 6月の振り返りです。

2026年6月16~17日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の主な結果を、以下にまとめます。

今回からウォーシュ新FRB議長が就任し、初登板となった注目の会合でしたが、全体的には「事前の予想通り金利は据え置きつつも、中身はかなりタカ派的(利上げに前向き)」な内容となりました。

FOMCとは

・FOMC。米国の金融政策を決定する会合。FRB7名の理事(総裁、副総裁含)と地区連銀総裁のうち5名(NY連銀総裁は常駐でFOMC副議長となる、残りは持ち回り)の12名が投票権を持つ。残り7名の地区連銀総裁、NY地区連銀副総裁も議論には参加するが、投票権を持たない。

米連邦公開市場委員会(FOMC:Federal Open Market Committee)。米国の金融政策を決定する会合。年8回の定例会合と、必要に応じて臨時会合が開催される。

景気やインフレ率の見通しに基づいて、金融政策に関する声明を発表している。
FOMCの政策決定は、米国経済だけでなく、世界経済にも大きな影響を与えています。

総裁・副総裁を含む最大7名の常任理事(欠員あり)と、12の地区連邦銀行総裁のうち5名による投票で政策を決定する。12の地区連銀のうち、金融政策の実務を担当するNY連銀総裁はFOMCの副議長として常に投票権を持ち、残り11地区については4つのグループに分かれて年ごとに投票権を持つ。

年8回の定例会合のうち、4回の会合で参加メンバー(投票権の有無にかかわらず全員)による今後数年間の年末時点での経済成長率・失業率・物価・政策金利水準の見通しが発表される。

このうち政策金利水準の見通しは、各メンバーの見通しをドットの形でグラフに示したドット・プロットが公表され、平均値や中心地だけでなく、分布も確認することが出来る。

会合後の総裁会見は参加メンバーによる見通し公表のある会に限られていたが、2019年から全会合後の実施に変更された。

米国の政策金利はフェデラル・ファンド金利(FF金利)誘導目標。0.25%のレンジで目標が示される。

米国夏時間:日本時間午前3時、冬時間:日本時間午前4時の発表。

・FED。日本語では連邦準備制度。Federal Reserve SystemのFederalを略してFed(フェッド)と呼ばれ、FRSともいう。米国の中央銀行制度のこと。連邦準備理事会(FRB:Federal Reserve Board)、連邦公開市場委員会(FOMC:Federal Open Market Committee)、全米12地区の連邦準備銀行(FRB:Federal Reserve Banks)から構成される。

・連邦準備理事会(FRB)は、日本銀行(日本の中央銀行)に相当し、Fedの最高機関として米国の金融政策を策定・実施するとともに、各地区の連邦準備銀行(FRB)を総括する。連邦公開市場委員会(FOMC)は、日本の金融政策決定会合に相当し、連邦準備理事会(FRB)が定期的に開く会合で、FFレートの誘導目標など公開市場操作の方針を決定する。連邦準備銀行(FRB)は、連邦準備理事会(FRB)の下に置かれ、決定された金融政策の実施や、米ドル紙幣(連邦準備券)の発行などを行う

・2026年のFOMC開催日程

政策金利の推移

★政策金利の推移グラフ

📊 FOMC 3つの要点

政策金利は4会合連続の「据え置き」

  • 結果: 政策金利(FFレート)の誘導目標を 3.50%〜3.75% で維持することを全員一致(12対0)で決定。
  • 背景: これは市場の事前予想通りだったため、これ自体によるサプライズは限定的でした。

経済見通し(SEP)がタカ派化:年内「利上げ」の可能性も

  • インフレ見通しの上方修正: 2026年末のPCEインフレ見通しが、前回の2.7%から 3.6%(コアは2.7%→3.3%)へ大幅に引き上げられました。足元のインフレ再加速(エネルギー価格の上昇など)への強い警戒感が滲んでいます。
  • ドットチャートの引き上げ: 政策金利見通しの中央値が2026年末で 3.8%(前回3.4%)に上昇。参加者のうち9名が「年内少なくとも1回の利上げ」を見込んでおり、利下げを期待していた市場のハト派な見方は完全に後退しました。

ウォーシュ新議長による「FRB大改革」のスタート

今回の最も大きな変化は、新体制によるコミュニケーションの刷新です。

  • フォワードガイダンスの廃止: 声明文から「将来的な利下げ」を匂わせる文言をバッサリ削除し、文章を大幅に簡素化しました。
  • データ重視(ライブ会合化): 先行きの不確実性(中東情勢やトランプ政権の政策影響など)を睨み、あらかじめ方針を決め打ちせず「その時々の経済データで毎回判断する」姿勢を強調。
  • 5つのタスクフォース設置: 組織や情報発信の近代化に向け、年末までに具体的な提言をまとめる改革に乗り出しました。

↓FedWatch 6月20日の段階では7月も現状維持が有力

📈 市場の反応

金融政策の先行き不透明感(Higher for longer = 高金利の長期化、あるいは追加利上げの懸念)が強まったことで、米国債金利は短期債を中心に上昇(利回りアップ)。為替市場ではドル高が進み、株式市場は新議長の記者会見を見極める動きもあり、まちまちな展開となっています。

今後の経済指標(特にCPIやPCEなどのインフレデータ)が少しでも上振れると、早ければ9月にも利上げが意識されるスリリングな状況になってきました。

ウォーシュ新議長の記念すべき初登板となった今回の記者会見、かなり見応え(聞き応え)がありましたね。

これまでのパウエル前議長の懇切丁寧な「市場対話」スタイルから一転し、非常にストレートで、データ重視、かつ毅然としたタカ派(インフレ退治最優先)の姿勢が鮮明になりました。

会見の中で語られたインフレへの認識や、今後の利上げペースについての具体的な発言を詳細に掘り下げてお届けします。

🛑 インフレへの徹底した警戒と認識

ウォーシュ議長は冒頭から、足元のインフレ再加速(中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の高騰など)に対し、厳しい言葉で現状を批判しました。

  • 「インフレ目標の未達は5年以上続いている」「インフレがFRBの目標である2%を大きく上回る状態が、もう5年以上も続いている。この執拗な物価高は、アメリカ国民にとって大きな負担だ」と明言。これまでのFRBの対応の甘さを暗に批判するような、強いトーンが印象的でした。
  • 「インフレは“選択(Choice)”であり、 monetary policy(金融政策)が決めるもの」 記者からインフレの見通しについて問われた際、「インフレは主に金融政策によって決定される。この委員会は一丸となって物価の安定を『必ず届ける(Deliver)』」と強調。「一過性の波が去るのを待つ」といった受動的な姿勢ではなく、FRBの意志でインフレを抑え込むという決意を前面に出しました。
  • 「2%目標の修正は一切しない。2は小数点の左側だ」 一部の市場関係者や経済学者が提唱している「インフレ目標を3%に引き上げるべきでは?」という議論に対し、ウォーシュ氏は一蹴しました。「FRBの長年の目標は2%だ。“2”は小数点の左側、“0”が右側だ。(右側の細かい数字はどうでもよく、左側の“2”を達成することが全てだ)。目標達成の能力と信頼を完全に回復するまでは、この議論を見直す理由は1ミリもない」

📈 今後の利上げペースと「フォワードガイダンスの廃止」

市場が最も知りたかった「次回の利上げはあるのか?ペースはどうなるのか?」という点について、議長は市場に一切の“ヒント(フォワードガイダンス)”を与えない方針を徹底しました。

  • 「将来予測で市場を誘導するビジネス(フォワードガイダンス)は辞めた」 記者から「次回以降のヒント」を促されると、ニヤリとしながらこう返答しました。「先の質問は、私にフォワードガイダンス(先行きの指針)を語らせようとしているね。私たちはフォワードガイダンスを廃止した。 先行きの金利経路をあらかじめ固定化することは、今の不確実な経済局面には適さない。そもそも、そんなビジネス(市場の先読みを誘導するような対話)をFRBはすべきではないという意見も内部にはある」
  • 「私はドットチャートを提出していない」 今回発表されたドットチャート(政策金利見通し)では、メンバー18人中9人が「年内少なくとも1回の利上げ」を予想し、中央値も引き上がりました。しかし、議長は「私は今回、自分のドット(見通し)を提出していない」と告白。自身の個人的な予測で市場を揺さぶることを徹底して避けました。
  • 完全に「実際のデータ重視(ライブ会合)」へ これにより、今後の利上げペースは「事前に決められたスケジュール」ではなく、完全に毎回の会合ごとの経済指標(CPI、雇用統計など)次第となりました。 もし今後発表されるインフレデータが上振れを続ければ、FRBは躊躇なく(そして市場への事前予告なしに)早ければ9月にも追加利上げに踏み切る可能性を十分に含ませる内容でした。

💡 新議長が市場に送ったメッセージ

パウエル前議長が「市場にショックを与えないよう、事前に丁寧に利上げ・利下げを予告する」スタイルだったのに対し、ウォーシュ議長は「FRBは市場の顔色を伺わない。我々はデータを見て淡々と判断するから、市場も勝手に予測せず実際の経済データに反応しなさい」という、極めてドライでプロフェッショナルなスタンスを突きつけました。

この「おしゃべりなFRB」からの脱却にリスクオフを感じたのか、会見後には金(ゴールド)やビットコインといった資産が急落する場面もありました。今後、米国の経済指標が発表されるたびに、市場のボラティリティ(変動幅)はこれまで以上に大きくなりそうです。


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