こんにちは、当ブログをご覧くださりありがとうございます。
投資について発信している弾正少弼です。
(投稿2025年10月)
今回は、アストラゼネカ、薬価引き下げ です。
米国の医療費高騰への対策として、トランプ政権が製薬企業に薬価引き下げを求める圧力を強めていることがあります。アストラゼネカはその要請に応じ、関税免除と引き換えに価格引き下げを受け入れました。
以下に、背景と構造的なポイントを整理します:
🏛 背景と政策の流れ
- 米国の医薬品価格は先進国の中でも突出して高く、有権者の不満が高まっていました。
- トランプ政権は2025年5月、「最も優遇された国(Most Favored Nation)」価格原則を導入する大統領令を発表。これは、米国で販売される薬の価格を他国の最低水準に合わせるというもの。
- 7月には、世界の製薬企業17社に書簡を送り、メディケイド向け薬価の引き下げや割引販売を要請。
💊 アストラゼネカとの合意内容
- 米国で販売する新薬に対し、他の先進国での最低価格を適用。
- メディケイド加入者向けに大幅な割引を提供。
- 政府が立ち上げる医薬品販売サイト「TrumpRx」でも販売予定。
- 見返りとして、医薬品関税が3年間免除される。
- アストラゼネカはさらに、米国での製造・研究開発に500億ドルを投資する計画を再確認し、バージニア州で新工場の建設を開始。
🔍 政策的な狙いと影響
- トランプ政権は、薬価引き下げを自主的に受け入れさせることで、政府による価格規制を回避しようとしている。
- 同様の合意はファイザーとも締結済みで、今後他の製薬企業にも広がる可能性がある。
- 米国が世界の製薬利益の75%を占めているという統計もあり、海外収益を米国の価格引き下げに活用すべきという政権の主張が背景にある。
この合意は、米国の医療費改革の一環であり、製薬企業にとっては関税回避と市場維持のための戦略的妥協でもあります。「政策と企業戦略の交差点」として、非常に示唆に富む事例ですね。今後、日本企業が同様の圧力にどう対応するかも注視すべきです。
つづいて、製薬企業の業績と株価見通しついて
薬価引き下げの影響は短期的には株価の下押し圧力となる一方、アストラゼネカのように米国市場への投資を強化する企業は中長期的に業績安定・株価回復の可能性があります。
以下に、業績・株価見通しを構造的に整理します:
📊 アストラゼネカの業績動向(2025年Q2)
- 売上高:144.6億ドル(前年比+11%)
→ アナリスト予想(141.5億ドル)を上回る - コア利益:1株当たり2.17ドル
→ 予想(2.16ドル)をわずかに上回る - 主力分野:がん・心疾患・腎疾患向け新薬が堅調
→ 米国需要が業績を牽引
📉 株価への短期的影響
- トランプ政権の薬価引き下げ要求により、欧米製薬株は一時的に1〜4%下落
→ Sanofi、GSK、Novo Nordiskなども同様の反応 - 市場は「薬価引き下げ=利益圧迫」と捉え、センチメントは一時的にネガティブ
→ Fear & Greed Indexも急落
🧭 中長期的な見通しと戦略
- アストラゼネカは米国で500億ドルの投資を発表
→ 製造・研究開発拠点の拡充、直販体制強化 - 米国売上比率は全体の40%超
→ 米市場重視の姿勢は継続 - 関税免除・TrumpRx販売・現地製造強化により、
→ 薬価引き下げによる利益減少を補う構造的対応
🔍 投資家視点での注目ポイント

製薬セクターETF(例:XLV、IHE)では、米国市場依存度・政策対応力の差が銘柄選定に影響します。
最後にファイザーの業績と株価見通しです。
ファイザーは2025年Q2決算で市場予想を大きく上回り、株価は短期的に上昇。中長期では新薬パイプラインと買収戦略が成長の鍵となり、割安なバリュエーションと高配当利回りが投資魅力を支えています。
以下に、業績・株価・戦略の観点から詳細に整理します:
📊 2025年Q2業績ハイライト
- 売上高:147億ドル(前年比+10%)
- EPS:0.78ドル(市場予想0.57ドルを36.8%上回る)
- 通期EPS見通し:2.90〜3.10ドルに上方修正
- 株価:決算発表後に5.2%上昇、24.75ドルに到達
📈 株価見通し(1年〜5年)

🧭 成長戦略と注目分野
- 買収戦略:Seagen買収により抗体薬物複合体(ADC)領域へ進出
- 新薬パイプライン:がん、免疫、肥満治療分野で複数の臨床試験進行中
- mRNA技術の応用拡大:がん・遺伝子治療への展開も視野
- コスト削減:2025年末までに45億ドルの節約目標
💰 投資家視点での魅力とリスク
- 配当利回り:7.31%(2025年時点)
- PER:17.9倍、PBR:1.6倍 → 割安感あり
- リスク要因:薬価政策、特許切れ、ジェネリック競争、規制リスク
ファイザーは高配当・安定収益・割安バリュエーションという観点から、ディフェンシブセクターの中核銘柄として位置づけられます。医薬品ETF(例:VHT、IHE)や高配当ETF(例:JEPI、VYM)との相性も良好です。
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